株クラスタとアイドルオタク

 

私は株クラスタであって、アイドルオタクでもあります。

その2つであれば、株をやってる期間の方が長いのですが、アイドルオタクも同じくらい長いです。両方を何年か続けて思ったことは、両方の人は少なく、また相容れない部分も多いように感じます。

なぜ少ないかと言うと、経済的な面、思考的な面の2つが大きいと思います。

まず経済的な面。

そもそも株クラスタの絶対数が少ないこともありますが、株クラスタになるような人は、収入がそれなりにあって、貯蓄もあるようなタイプが多いように感じます。中には節約をして貯めたお金で勝負して増やしたタイプもいますが、少数派であり、基本は元々収入も貯蓄も多く、余力を投資に回してるものです。

対してアイドルオタク。これはコミュニティは株クラスタよりも大きく、一時ブームにもなったので、垣根が低くなっているために数が多いです。ゆえにバックボーンが多様で一概には言えませんが、共通することとしては、好きなものには際限なくお金を使う傾向があることです。収入の多少はバラツキがありますが、その分が消費されて行くだけです。アイドル運営も人の気持ちに漬け込むのが上手いので、程度の低いものを、異常とも言える価格設定をしたりします。オタクはアイドルを盲信していて、金をどんどん注ぐ人が多いです。アイドル産業を捉えるとき、宗教ビジネスと同じ捉え方をしてOKだと思います。その信者(消費者)は使うから金貯まらないです。

次に思考的な面。

クラスタは良くも悪くも合理的です。やれ証券の流動性確保やら、やれ優良企業の支援やら、やれ資本主義の正当性やら言うてますが、結局求めるところは儲かるかどうかです。人生の強力なツールとして君臨する金を、いかに稼ぐかに行き着く世界です。正しい正しくないではない、儲かるか儲からないか。結果を重んじ、手段は結果を出すために存在すると考えます。

対してアイドルオタクは、自分の感情を大事にします。結果よりも過程を大事にして、その過程自体に問題があり、結果が伴わないときでも肯定します。好きな人が一生懸命な姿を見られれば満足なのであり、ついでにその人の望みが叶えばもっと嬉しいよね、としか見てないのではないでしょうか。利益を嫌い、事業者である運営にその姿勢が見えるとすぐに批判します。採算の合わない行為を、素晴らしいと賞賛します。アイドルには優しいが、その思考と行動は、自分が満足出来るかどうかに集約されています。

金があるから株クラスタでいられるのであり、金がそもそもないアイドルオタクは、株クラスタになる意思があっても現実的に難しい。儲かるかどうかを大事にするのが株クラスタ、快楽の最大値を求めるのがアイドルオタク。そう感じます。

そんな中で自分が両立し得たのはなぜかと考えたら、収入はそこまで少なくないこと、生活レベルも高くなく、趣味も多くないため貯蓄スピードはそれなりな状況がある。月1,2回の遠征では収支はマイ転しない。惰性で消費を続けることもないから、投資原資の増大は止まることがなかったです。

アイドルオタクには清貧思想が多いのですが、それに毒されることもなかった。自分が良いと思ったものには、相応の対価を払い、事業の継続と発展を求める姿勢には、なんら変化はなかった。

シンプルに対象を好きであることが前提にありますが、一番はその発展を望む思考と行動が、投資行動のようであり違和感なく、それを実行する金はあったことが、両方を長く続けられた理由かなと思います。